自強号(ツーチャンハオ)の車内

自強号(ツーチャンハオ)の車内

 今晩は台南で泊まることに決め、自強号に乗って高雄を後にした。台北から台東まで乗った自強号も、台東から高雄まで乗ったディーゼル機関車の莒光号(チュークアンハオ)も車内は似た感じで、日本の特急レベルの乗り心地と清潔感と言って良く、他のアジア諸国の列車と比べたら比較にならない。快適だが、高雄を15:20に出て台南に着くのは15:52。たった32分では寝る時間はもちろん、台南での行動予定を立てる暇もない。

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大みそか

大みそか

 普通に観光しているが、今日は大みそかである。年を表す92年は台湾式の年号で、辛亥革命の1911年を元年として民國○年と数える。日本では西暦と元号を同程度に見かけるが、台湾では必ずといっていいほど民國○年である。漢字で何となく意味が解るのは中国,台湾共通だが、台湾は日本の旧字体に近い繁体字を用いているので、戦前日本が占領していたこともあって昔の日本に来た気さえする。台南駅にて。

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剣橋大飯店(ケンブリッジホテル)

剣橋大飯店(ケンブリッジホテル)

 台南駅の一角の目立たぬところに観光案内所があった。ここで話を聞くと、しきりに999元(約3,000円)の冊子を薦めてきた。英語で会話をしているのだが、いまひとつこの冊子の意味が解らない。他に客も居なかったので、時間を掛けて話しているうちに、台南市内観光のための割引券パックだということが解った。剣橋大飯店はガイドブックでも推薦されていたホテルだが、この割引券パック(府城観光護照=シティパスポート)が使えることが解って購入した。ツインルーム2,600元がこの冊子があると900元で泊まれる。つまりここに宿泊するだけで701元のお得となる。台湾のホテルは漢字名の他に英語名を持っているが、剣橋と書いてケンブリッジというのが妙に納得。

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変な日本語

変な日本語

 剣橋大飯店(ケンブリッジホテル)は、台湾観光局から優良ホテルとして表彰されたことがあるという。日本人客が多く、実際宿泊して大変満足のいくホテルだった。フロントの係員は国旗のバッチを付けていて、日の丸を付けた係員は日本語が話せる。しかしその日本語が結構怪しい。語彙に不足はないしきちんと通じるのだが、変なところでタメ口になったりして、「その日本語誰に教わったんだ」と聞きたくなる。年配者を中心にきれいな日本語を話す人はたくさん居るのでさらに不思議。写真はベッドメイクした枕の上にあった案内文。

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赤嵌楼(チーカンロウ)

赤嵌楼(チーカンロウ)

 台湾を植民地にしたオランダ人が東アジア植民の拠点として1653年に建造した。その後1661年に鄭成功がオランダを駆逐してからは、承天府と呼ばれる行政府として使用された。入場料は50元(約150円)だが、夜間だからか庭だけ無料で開放されていた。翌日、観光案内で買ったシティパスポートを使って無料で再度入場した。

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度小月担仔麺

度小月担仔麺

 担仔麺(タンチーメン)は、中国及び台湾では珍しい日本のラーメンに似た麺類。台湾ではどこでも目にする担仔麺屋さんだが、本場はここ台南で、本家本元はこの度小月担仔麺。しかし同じ度小月担仔麺が赤嵌楼のそばと民生緑園のそばの両方にあり、どうも同じ系列ではなさそう。赤嵌楼のそばの店はシティパスポートが利く。民生緑園のそばの店は本家本元とガイドブックに載っていたので、こちらで食べた。あっさり味なのにコクがあって飲んだ後に食べたくなる味だが、量は半ラーメン程度と少ない。50元(約150円)。

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消防署のライトアップ

消防署のライトアップ

 民生緑園の前にある建物のライトアップ。大みそかの今日、クリスマスイルミネーションまたはニューイヤーイルミネーション自体は街のあちらこちらにあり、珍しくもなかったが、良く見ると消防署ではないかというところにはさすがに驚いた。火の見やぐらはもちろん、119までデコレートされている。番号も日本と同じなんだと、そこにも感心した。民生緑園前にて。

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再発号の肉粽

再発号の肉粽

 民生緑園の近くにある再発号は肉粽(ちまき)では有名な店らしい。ガイドブックお薦めの海鮮八宝肉粽は、150元(約450円)と昨晩食したフカヒレのスープと同じ値段で、街角で頬ばるには高いと思ってぶったまげたが、具の豪華さと味の良さ、そしてどんぶり一杯にもなろうかというボリュームも満足すること間違いなし。店の前に(日本と同じ)クール宅急便の幟が立っていたので宅配も出来るようだが、日本に出来るかは知らない。

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行く年来る年

行く年来る年

 この日宿泊した剣橋大飯店はNHK-BSが生で映り、紅白歌合戦も見た。薄いシャツ一枚で見る紅白は大変違和感を感じたが、ここは日本ではない。テレビには明けたばかりの2004とライトアップされた東京タワーが映っているが、台湾は日本との時差が1時間あるので、台湾ではまだ新年になっていない。つまり新年が2回お祝いできて、何か得した気がする。台湾の正月は旧暦で行うが、ニューイヤーは祝日である。フロントで新年のカウントダウンなんかをやっているところはないかと尋ねたら、市政府(市役所)でやっているが遠いし道が混雑しているので間に合わないだろうと言われた。が、(日本人宿泊客のために)食堂で年越しそばを用意したと言われた。あまりおいしくはなかったのだが、わざわざ夜中に日本人のために用意してくれたものなので「おいしい」と言って食べた。ホテルの従業員も一緒に食べたのだが、若い女性の従業員は「あまりおいしくない」と(日本語で)言っていた。ここは(料理を出したホテルの)従業員だからと言って謙遜するところではなく、日本の味なのだから「おいしい」と言って食べるところだろうと、相変わらず不思議な日本語が飛び出すホテルであると苦笑した。

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白腹浮水魚羮

白腹浮水魚羮

 一応ホテルで朝食を取ったが、赤嵌楼の目の前の店でシティパスポートが使え、無料で食べられるので寄ってみた。白腹浮水魚羮とは、漢字を読んだだけでは全く想像が出来ないため興味津々であった。白身魚のすり身が入ったスープで、スープそのものも白い。味付けは非常に薄く、上に少しだけ乗っている昆布が味付けになっているという何とも形容しがたい不思議な食べ物であった。薄味で暖まるので、朝食のおかゆ代わりか、病中の食欲がない時には食べたくなる味かも。

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金紙

金紙

 台湾で何かが祀ってありお参りに行く施設としては、寺,廟,宮,祠といったものがあるが、そういった施設では(祠は違うかも)金紙という金色の紙の束が売られている。金色の紙にどのような意味が込められているのか解らないのだが、これはお供え物である。大天后宮にて。

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初詣

初詣

 今日は新年1月1日であるが、台湾では正月でない。日本では初詣には行っても、村の鎮守の神様に日常的に詣でる習慣はなくなってしまっていると思う。だが台湾ではまだまだ根付いているようで、初詣というより日常的な参拝風景のようだ。寺,廟,宮,祠ではないが、天上の統治者とされる玉皇大帝を祀った天壇にて。

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瞑想

瞑想

 孔子廟の庭は散歩をする人、太極拳の練習をする人、遊んでいる子供と、参拝に関わりなく人が集まる場所でもある。そんな中で彼は、聖域と書かれた出入口の枠に収まり、何かを考えている。孔子廟という場所だけに、仁とか礼とか人のあり方のようなものを考えている気がしてならない。中華らしさが出ている感じがして、個人的に非常に気に入っている1枚。

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老師 我有話要説

老師 我有話要説

 「我有話要説」という中国語がどういう意味か正確には解らないが、孔子先生に聞いてもらいたい話を短冊に書いてぶら下げるようだ。実際には七夕のようにかなえて欲しい願い事を書いているのではないだろうか。もちろん私もぶら下げてきた。

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扁額

扁額

 台南の孔子廟は全台首学と称される台湾で最も古い孔子廟で、1665年の創建。主殿の大成殿には、清の康熙帝の書による「万世師表」を最初に、歴代の統治者の書による扁額が所狭しと掲げられている。清の皇帝時代に8名。蒋中正(介石)の書は「有教無類」。李登輝は「徳配天地」。陳水扁は「中和位育」である。

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鄭成功

鄭成功

 鄭成功は田川マツという日本人の母親を持ち、1624年に長崎の平戸で生まれた。鄭成功は1661年に台湾を支配していたオランダ軍と戦い勝利し、オランダ人を追い出したことから台湾では民族の英雄となっている。しかし彼の人生は台湾の独立に向けられていたわけではなく、清に滅ぼされようとしている明朝の立て直しにあった。台湾の奪取は清打倒のための拠点にするためであったようである。南明の隆武帝より、明帝の姓である「朱」を送られたことから「国姓爺」と呼ばれる。清は満州系の女真族の王朝であり、明は漢民族の王朝であるから(現在台湾にも住む)漢民族の英雄であることに間違いはないが、当時の台湾住民にとってはオランダ人も漢民族も異民族に違いはなく、当時から英雄であったかはわからない。彼の功績を称えて1874年に建てられた延平郡王祠にて。

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台南駅

台南駅

 台北行きの列車に乗るために台南駅に戻ってきた。元日らしく新年を祝う看板が掲げられている。環島周遊券を出して切符を買うと、12:10発だが台北着が17:41の莒光号であった。台南発12:52だが台北着16:41と1時間早く着く自強号があるので、これを買うつもりであったが、希望の列車の切符でないことに気が付いたのは窓口を離れてからであった。もう一度同じ窓口に並び直すのだが、12:10が迫り、変更が却下されると列車に乗れなくなるのではと心配した。それでも変更可に賭けて列に並び直し、時刻表に○を付けながら「こっちの方が早く着くじゃない」と示すと、理解したらしく変更してくれた。

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関東煮

関東煮

 これは日本料理である。関東と書いてあるが、日本の関東に住んでいる人は何のことか解らないであろう。関東煮とはおでんのことで、日本の関西圏ではおでんのことを関東煮と言う。日本びいきで、日本の流行がすぐに取り入れられる台湾であるから、おでんという日本の食べ物が存在することにはあまり驚かない。でもそれが関東煮と呼ばれているというのは、関西から伝わった証拠だなぁと感心してしまった。ところで貢丸,黒輪,米血って何の具だろう?。台南駅ホームのキオスク(台湾でもキオスクという)にて。

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再び自強号

再び自強号

 高雄12:20発の自強1020号は、台南,新營,嘉義,彰化,台中,新竹,中壢,桃園,板橋,台北(16:41),終点松山の順に停車する。この西部幹線は台湾鉄路のドル箱路線で、1年半後の2005年10月には高速鉄路(日本でいう新幹線)が開業する。開業すると台北-高雄345kmを最速90分で結ぶ。高速鉄道が開業すると在来線の特急は廃止されてしまうだろうから、こんな旅ができるのも最後かもしれない。

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阿里山森林鉄道

阿里山森林鉄道

 嘉義駅では1日に1,2本しかない阿里山森林鉄道が出発するところであった。阿里山森林鉄道は日本の統治時代に木材を運搬するために敷設された。台湾の鉄道は全て国鉄であるが、唯一この阿里山森林鉄道だけは例外で林務局が運営している。現在は世界三大登山鉄道の1つにも数えられる観光鉄道である。762mmという狭い軌間なのでかわいい機関車だが、途中3重ループあり3度のスイッチバックをしながら、全長71kmを3時間半かけて標高2216mの阿里山駅まで登っていく力持ちなのだ。

Q5 2003~4年台湾旅行記 その5 台北編1 へ続く

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