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2005.07.18

[書評] 暦と占いの科学

永田 久:暦と占いの科学,新潮社,1990

暦と占いの科学 占いの類には全く興味がない私だが、暦となると話は別である。○○座の星占いや大安・仏滅の六曜、一白・二黒の九星術、甲(きのえ)・乙(きのと)の十干、子・丑・寅の十二支。大寒・立春は二十四節気だし、土用は陰陽五行説に由来する。この辺りは日常無くても問題は生じないが、月・火・水の曜日や1月・2月の月となると、話は違ってくる。いずれも月日に対して何かを割り当てているという点で共通しているが、現代では前者は占いの部類に属し、後者は暦の部類に属する感じである。後者には必然性を感じるかもしれないが、実際にはそうでもない。曜日はなぜ7つなのか、大の月・小の月の割り振りと端数が2月なのはなぜなのか、これらは大きな疑問である。しかもこの暦は太陽暦を使う全ての国々で同一なのである。占いのように感じる割り振りも、暦のように感じる割り振りも、結局のところ天文の動きや気候の変動、もしくは宗教的な意味と、そのすべてが何某かの理由によって決定されてきている。その理由を解くのが本書である。割り振り自体は区切りや目安として便利であるが、○○の日だから幸福とか不幸という考え方と結び付いたときに、暦は占いになる。ただ古代では暦と占いは同一のものであった。暦もしくは占いは様々な時代の様々な世界観の反映であり、現在のカレンダーを見れば古代人の世界観が溢れていることが解る。
 内容的には以前読んだ、「暦をつくった人々」と重なるところも多いので、新たな満足感は少なかった。☆☆☆

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受信: 2005.08.01 17:12

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