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2005.07.10

[書評] なぜフェミニズムは没落したのか

荷宮 和子:なぜフェミニズムは没落したのか,中央公論新社,2004

なぜフェミニズムは没落したのか 最後まで読まずに書評を書くのも良くないかもしれないが、読むに耐えなかったというのもまた事実である。本書で取り上げている内容は、学校のクラスによくある女子グループ間の意見の対立にしか思えない。フェミニズムのみならず、新しい考え方が普及するか否かは、結局はその考え方が多くの人の心を捉えるかどうかに係っているのであって、渦中に居ない人にとってはまず大所高所の議論に説得力があることが重要であると思う。しかし本書では、私から見れば右でも左でもいいような些細なことを、あっち派こっち派(例えばアンアン派とJJ派)と言っているのにしか感じられない。あっち派とこっち派の議論がこの程度の重箱の隅を突いたような言い争いであるならば、フェミニズムが没落するのも当然と言えよう。また著者が自らの世代を「くびれの世代」と呼び、他と一線を引いているのだが、これも端から見れば大差のない線引きであって、自分の周りの狭い領域とそれ以外という視野の狭い議論に終始している。これでオピニオンリーダー気取りなのかと、読んでいて情けなくなる。読むのも時間の無駄、書評を書くのも時間の無駄である。
 中公新書ラクレは2冊目だが、2冊ともビックリするほどひどい内容であった。たまたまの偶然かもしれないが、この新書シリーズ自体に疑いの目を持っている。☆

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