[書評] 統計学でリスクと向き合う
宮川 公男:統計学でリスクと向き合う,東洋経済新報社,2003
確率・統計を、様々な身近な話題を例にとりあげて、いかに解りやすく説明するか。または、私たちは好む好まないに関わらず、確率・統計的な考え方なしには生きていけないということをいかに理解してもらうか。微分・積分はできないと言えばそれで済むが、確率・統計はそれでは済まない事が多い。そんな場面に直面したときに正しい判断をするための素養として、またそんなことを考えたこともない人に対して確率の話をしなければならないこともあり、この方面には関心を持ってきた。この本はその中でも元々が文科系の人が書いた本なので、取り上げている内容にも偏りがなく、1話完結の短編だと思えば、時間がないときにも読みやすい。しかし、社会現象側の偏りは少ないのだが、肝心の統計側が、第1種の誤りと第2種の誤りという2種類の誤りの話ばかりになっている気がする。片方の誤りを減らそうと思えば逆の誤りが増えてしまい、私たちはどちらの誤りがよりリスクが小さいかによって、そのシーソーのバランスを変えているのである。それはそれで大事な話なのだが、偏りがありすぎて私としては内容のバランスが良くないと感じた。☆☆☆
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