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2004.10.08

[書評] 女はすべからく結婚すべし

島田 裕巳:女はすべからく結婚すべし,中央公論新社,2004

女はすべからく結婚すべし はっきり言って読む価値はない。本というものは著者の考えを書くものだが、著者なりの調査があって、調査を通じて到達した考えを書かなければ、ただ思いのままに綴ってみただけになってしまう。この本においては、「負け犬」という流行語を生んだ酒井順子氏の「負け犬の遠吠え」以外に著者が影響を受けたと思われる資料が出てこない。著者が多分読んでもらいたいと思っている未婚の女性に対して、彼女らが読んでいるであろう「負け犬の遠吠え」を持ち出すことで解りやすく書いたつもりかもしれない。もっと言えば、難しい著作を引用したところでこの本の読者層に理解されないと思ったのかもしれない。それにしても浅すぎる。解りやすく書くのと、解りきったことを書くのは違うはずだ。彼女らがこの本を読んで何か感じるところがあるだろうか。せいぜい(まだ読んでいなければ)「負け犬の遠吠え」を読んでみようかと思うぐらいで、それ以外に何も得るものはないのではないだろうか。また、お見合いでは最初に紹介された人が最高なのだから、その人と結婚しなければならないと言うに及んでは、もっともらしい説明をしたところで、この本の薄っぺらさの上塗りである。過去の論を述べるわけでもなく、著者の鋭い洞察があるわけでもなく、世間で有り体に言われていることを背景に著者が日頃感じていることを活字にしただけだから、レベル的にはタレントのエッセー本並みである。それがタレントならともかく、この著者は女子大で教鞭を執っていたこともあるというのだから、教わっていた学生の方が心配になってしまう。
 私の採点基準は、つまらなくてもしくは難しすぎて途中で読むのを止めてしまった本は1つ星。まだページがあるのかと思いながら(最後まで)読んだ本が2つ星である。この本は読むのに苦痛はないのだが1つ星にした。著者の意見は間違っていると言っているのではない。この程度の頭の中の考えを本にするなと言っているのである。☆

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