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2004.07.09

矢野沙織「02」

02若いのになかなかやる。それが第一印象だ。
パーカーの曲を2曲取り上げているだけあって、ビバップ魂を持った演奏である。

最もいいのは、4曲目「RIZLLA」と8曲目「Scrapple From The Apple」だ。
この2曲はテナーが入った2管編成である。
彼女なかなかいけるのだが、あくまでも若い割にということだ。
一人だと心許ない感じがしないこともない。
仕事でも似たようなことはある。
若手に全責任を負わせると、どうしたらいいのか判らず、小さくなってしまう。
しかし先輩が居て、何をやっても最後は先輩が納めてくれると思うと、
思い切って実力を発揮できるのだ。
それが現れているのが、2管のこの2曲だ。
アドリブにも迷いがない。
それも先輩のお膳立てが、ポンと彼女の背中を押しているのだ。

また9曲目「Everything Happens To Me」のようなスローな曲もしっかり聴かせる。
スローな曲を聴かせるのは難しいが、彼女の演奏の歌心は悪くない。
だから取り立てて新しいことをしなくても聴けるのだと思う。
またスローだから冷静に考えるだけの時間もある。

それに対して、6曲目の「Work Song」はいただけない。
「Work Song」と言えば、ナットとキャノンボールの兄弟による演奏が
浮かんでくるのだが、それが浮かんでしまうだけに彼女には分が悪い。
彼らのノリノリの「Work Song」を想像してしまうと、ちょっとガッカリする。
個人的に彼らのような演奏を期待していたからということもある。

「Work Song」のようなファンキーな曲をやるのであれば、
2管あるいは3管編成でやれば、先輩にプッシュされて
本来の実力以上の力を出すのではないか。
是非そうなって欲しい。

他のメンバーについて。
ピアノなかなか良い。矢野をプッシュしている。
ベースまあ普通。
ドラムス全く伝わってこない。存在感なし。
アート・ブレイキーの聴き過ぎかもしれないが、これじゃちょっとね。

多分彼女はパーカーを尊敬しているのだと思う。
パーカーは生涯アドリブ勝負を続けたが、聴く方は疲れるのだ。
彼女には同じアドリブ勝負でもソニー・ロリンズになって欲しい。
歌心はあるので十分になれる素質はあると思う。
「BAGS' GROOVE」のときのロリンズは25歳。
そう考えると、矢野沙織末恐ろしき17歳だ。

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コメント

「mirukoの時間」ココログのakeminです。
「トップ・ランナー」NHK教育 ゲスト/矢野沙織  司会/本上まなみ 山本太郎
に出演している矢野沙織を久々に見た。初めて彼女に遭遇した時以上に、驚いた!
矢野沙織について書いています。よろしかったら見に来てください!

投稿: akemin | 2005.11.19 18:57

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