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2004.04.28

[書評] ローマ人の物語III 勝者の混迷

塩野 七生:ローマ人の物語III 勝者の混迷,新潮社,1994

ローマ人の物語III 勝者の混迷 ポエニ戦役後の紀元前133年からポンペイウスが地中海を平定した前63年の物語。ハンニバルが予言のごとく残した「内蔵疾患」をキーワードに物語は進む。ハンニバルという外敵に対しては、「非常時に付き」という例外を設けながらも挙国一致で外敵を退けたローマ。しかし外敵に対して頑健な国家となったローマは、外敵亡き後、内患が顕在化してしまう。史実といえども言い伝えやエピソード類も多く登場した第1巻。戦争という解りやすい題材の第2巻。それに対し、政治的な争いに終始する第3巻。第1巻に比べ資料が豊富である分取り上げにくく、第2巻に比べ主人公を定めにくいこの巻は、書くのが難しかったのではないだろうか。そういうわけで第1巻,第2巻に比べると若干流れを捉えにくいところはある。その辺は著者も理解しているような感じで、おもしろくないから読むのを止めたと言うことにならないよう、終盤では次巻に登場するローマ史上の「偉大なる個人」を伏線として十分にちりばめ、読者の期待感をあおることも忘れていない。ここまでされては、やはり次も読まないわけにはいかない。☆☆☆

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